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らせんを操るゲノム編集
食と医療の未来を導く 柴田潤一郎 著
竹澤慎一郎 編
株式会社セツロテック 監修

柴田潤一郎 著
竹澤慎一郎 編
株式会社セツロテック 監修
定価1,870円(本体1,700円+税10%)
B6判 並製本 256p
ISBN 978-4-9907308-5-7

  • 現役東大医学部生 × セツロテック = ゲノム編集の未来
  • 柴田潤一郎

    著者プロフィール
    柴田 潤一郎
    東京大学医学部医学科所属。1998年岐阜県多治見市生まれ。2017年4月東京大学教養学部理科2類入学。2019年4月同大学医学部医学科進学。学業や研究に取り組む中で、2020年にノーベル化学賞を受賞したCRISPR/Cas9の医療への応用可能性に興味を持ち、同年12月に株式会社セツロテックのインターンシップに参画。ゲノム編集技術に関する知見共有のためのオウンドメディアの執筆や顧客向けの技術的な調査案件において成果を発揮する。将来は急性期外科を標榜することを志しており、臨床に加えてゲノム編集技術の分野からも外傷診療に貢献していく道を模索している。

  • セツロテック

    監修
    株式会社セツロテック
    (本社:徳島県徳島市、代表:竹本龍也/竹澤慎一郎)
    ゲノム編集技術を活用して、新産業創出を目指す研究開発型企業。2017年に、徳島大学発のスタートアップ企業として創業。PAGEs事業では、特に農畜産分野の新品種開発を目指して受託開発に取り組む。独自ゲノム編集因子ST8も注目されている。また、創業事業であった研究支援事業では、製薬会社や大学の研究者らの実験ツールを提供して、創薬開発の一助となっている。

書籍紹介

ゲノム編集技術を理解するために必要な予備知識を 分かりやすく解説。
高GABA含有トマトや鯛・ふぐと いったゲノム編集食品の実例や、生活習慣病・がん ・感染症など未来の医療分野における応用例と、 倫理問題も紹介しています。 ゲノム編集ドーピングや特許問題などの課題 にも触れつつ、国産ゲノム編集技術に関する情報も網羅した 『いま一番分かりやすいゲノム編集の本』です。

目次

  • 第1章 ゲノムワールド
    1.1 常識を打ち破ったメンデル
    1.2 ゲノムは全ての源である
    1.3 二重らせんは美しい
    1.4 DNA複製工場の見学
    1.5 ゲノムのなりたち
    1.6 タンパク質の作り方を学ぼう
    1.7 ハンバーガーチェーン店に学ぶ
    1.8 ゲノムワールドのパラダイムシフト

    第2章 ゲノムが変わると形質も変わる
    2.1 エデンの園の誘惑
    2.2 海を越えたチャールズ・ダーウィン
    2.3 突然変異がもたらした人類の進化
    2.4 DNA損傷と修復
    2.5 突然変異と形質変化
    2.6 アサガオの美しい花びら
    2.7 遺伝情報システムを掌握する

    第3章 ゲノム編集技術の扉を開こう
    3.1「愛・地球博」で夢見た景色
    3.2 DNAは切断・接着できる
    3.3 ゲノム編集技術とは?
    3.4 アクセルとブレーキ
    3.5 第一世代のゲノム編集技術:ZFN
    3.6 第二世代のゲノム編集技術:TALEN
    3.7 第三世代のゲノム編集技術:CRISPR/Cas9
    3.8 CRISPR/Cas9の功績と課題
    3.9 課題の解決① AIを用いたゲノム編集技術の最適化
    3.10 課題の解決② NanoMEDICを用いたキャリアの改良
    3.11 ゲノム編集技術のまとめ

  • 第4章 ゲノム編集技術がデザインする新たな食卓
    4.1 スーパーマーケットに足を運ぶと
    4.2 品種改良とは?
    4.3 ゲノム編集食品とは?
    4.4 ゲノム編集食品の有用性
    4.5 ゲノム編集食品の安全性と法整備
    4.6 各品種改良の比較
    4.7 日本初のゲノム編集食品「トマト」
    4.8 ゲノム編集食品が海を耕す
    4.9 人工培養肉が食肉市場を一変させる
    4.10 打倒、鳥インフルエンザ
    4.11 ゲノム編集技術が導く食品の未来

    第5章 ゲノム編集技術があらゆる疾患に挑む
    5.1 病気と遺伝子
    5.2 対症療法と根治療法
    5.3 遺伝子治療とその歴史
    5.4 ゲノム編集技術の医療への応用
    5.5 ノーベル賞同士の共演によるがん治療
    5.6 ゲノム編集技術で「痩せる」
    5.7 CRISPR/Cas9入り注射製剤の開発
    5.8 ブタの心臓をヒトに移植する!?
    5.9 造血幹細胞移植の新たなステージへ
    5.10 人類vs.マラリア
    5.11 ゲノム編集技術が導く医療の未来

    第6章 ゲノム編集技術と地球の未来
    6.1 イノベーションが抱えるリスク
    6.2 新たな技術に対する社会的受容
    6.3 レールを敷くのは私たち自身
    6.4 コーディネイターの誕生はすぐそこに
    6.5 ゲノム編集ドーピングの脅威
    6.6 本末転倒の特許問題
    6.7 世界に羽ばたく徳島大学発のTiDシステム
    6.8 SDGsが目指す先にあるもの
    6.9 本書のおさらい

読者の声

  • 基礎的な事項から応用、そしてSDGsの目指す持続可能な地球まで幅広くカバー 「ゲノム編集技術」について、「ゲノム」とは何か?という基礎的な事項から食や医療への応用、そしてSDGsの目指す持続可能な地球まで幅広くカバーする魅力的な本です!医療関係者のみならず、文系の方も楽しめると思います! たまご

  • ハイレベルな内容もなぜかスラスラ理解出来る! 高校で習う生物、そして大学1.2年で習うような生理学の内容をとても分かりやすく解説してくれています。とても密度が高い内容ですが、なぜかスラスラと読める、そして頭に入ってくるのがとても印象的で感動しました。専門過程に入っている大学生だけでなく、これから生物を習う高校生や、知識をつけたい、また、もう一度学び直しやをしたい社会人の方の方にもとてもオススメです。 餅大好き

  • 初心者でもよくわかる! 生物をさらっと学校で勉強した程度の知識でも理解できる内容です。それぞれの解説はキャッチーな入りが多くて読みやすい! あこしゃ

  • わかりやすい ゲノム編集とその応用について平易に解説されています。特にゲノム編集で食料品を作るというのが画期的で面白かったです。 食品系

  • とりあえずこの一冊! ゲノム編集と食に興味があればとりあえずこの一冊を読めば良いかと思います。専門的な内容が噛み砕いて書いており、とても読みやすいです。この本をベースにより興味を持った内容に関して教科書や文献を当たると効率が良いかと思います。章末には参考文献もしっかりと書いてあり、信用できます。 しがないプログラマー

  • ゲノムってなに?という人に Twitter で見かけて気になったので買ってみました。昨今よく言われているゲノム編集や遺伝子組み換えといった言葉にピンときていなかったのでちょっと勉強してみたいなあ、と。大学の一般教養で習った内容を含め、基本的なところからしっかり説明されていてよかったです。著者の方の経験も交えられていて具体的なイメージを持ってテンポよく読み進められました。 amuran

  • 楽しく理解できる本です 身近な話題を盛り込んで説明されているので、専門知識がなくても、理解しやすく、どんどん話に引き込まれていきます。 nontan

  • 専門的な分野を初学者でも触れられる良書 ゲノム編集というとても専門性の高い分野に関する本ですが、初学者も気軽に手にとることができ、とても面白く読み進めることができます。身の周りにゲノム編集技術がどう活用されているのかを知ることで、普段の暮らしに新たな視点が加わりました。 松本憲悟

  • 楽しく読めました DNAの説明から少しずつ段階的に話を進めてくれたので、高校で生物を少しだけやった程度の私でも理解できました。また、応用段階の食と医療の話は、その背景にある社会的問題や病気の説明まで詳しくされており最後まで楽しく読むことができました。オススメの一冊です。 N.M

  • 分かりやすい! ゲノム編集技術の進歩や応用について、図表や例を用いて、一般の人にも分かりやすいように紹介されています。身近なものと絡めて説明されている部分もあり、非常に理解が深まりました。 あき

  • 初学者の人にこそ読んで欲しい! ゲノム編集に関して,高校生物プラスアルファの知識も含めて基礎から解説されていて,知識があまりなくとも,すらすらと読むことが出来ました。生命科学の分野は進歩が非常に早いので,最新知識を学べて良かったと思いました。おすすめです。 YM

  • 読者ファーストで理解しやすかった 「らせんを操るゲノム編集」 ゲノムという言葉は辛うじて聞いたことがある程度で、科学に疎く、理数系は全く苦手な私にとっても、とても分かりやすく楽しんで読了できました。通勤の20分ほどの電車内での読書で1週間程かかりました。昔々の高校で習った「生物」の話から始まります。当時、年は若いだろうけど老け顔の生物の先生が、何度も「デボキシリボカクサン」と言う度に、唾を飛ばしていたことを思い出しました。えんどう豆の遺伝の出現も「マル、マル、シワ、シワ」なんて覚えたのが懐かしかったです。当時は優性遺伝、劣性遺伝と習いましたが、さすが時代ですね。今はそう呼びません。(なんと言うかは本書でご確認ください。)最も興味を引いたのは、ゲノム編集技術が用いられて作られたというGABAを多く含んだトマトの話です。血圧の高い夫(64歳)が昼食時にトマトジュースを飲むようになって、2年で平常値を示すようになり、トマトのパワーを実感しているところへ、この話。物凄く食べてみたくなりました。あとゲノム編集で作られた真鯛とフグもとても気になりました。私たちの身近に、もうそんな科学技術が浸透している、それも安全で安価になり、迅速な状況なんですね。章ごとにどんな内容が書かれているかが始めにまとめられていて、章の終わりにもどんな話が語られていたかが再度提示され、ポイントの括りの中に復習のように要約されていて、用語解説もあり、読み手ファーストで工夫された構成です。これは筆者が読み手を究極に意識して、わかりやすくしようとするサービス精神を感じます。私たちの未来に、今後もゲノム編集に関わる色々なモノが生活を支えていくと思われます。この本に出会えたことにより、一層この分野に興味を持ち、ゲノム編集に感心を持っていけると思います。でも、多分今後も科学技術の発展により、本書が時代遅れになる日が来ることは否めないでしょう。しかし、それが正しい技術の進展です。この書を書かれた著者に最高の賞賛を。 ロア

  • 知識0から、ゲノム編集というホットトピックを楽しく追えるようになる この本を読む前は、お恥ずかしながらノーベル化学賞を受賞したCRISPR/Cas9なる技術がなんだかすごいらしい、という知識しかありませんでした。本書では、ゲノム編集の仕組みを理解するのに必要な知識は中学レベルからわかりやすく解説がされているので、私のような初学者にも大変読みやすかったです。著者が寄り添ってくれるような文調で、図表も多く、ゲノム編集の世界に没入して楽しく読むことができます。この本を通して、生物学の深淵さと、それに迫る現代技術の目覚ましい発展を感じられました。4章,5章では、食と医療という人間の生活に深く関わる分野に、どのようにゲノム編集の技術が応用されているか、具体例とともに解説されています。個人的には、疾患の機序を考えてゲノム編集をどのポイントで適用させるかの発想が多種多様であることが面白いと思いました。 また、最終章を通して、社会変容を起こしうる技術が社会に受け入れられるためには、適切に科学コミュニケーションが行われること、批判的吟味がなされることが非常に重要であると分かりました。 論文や書籍など参考文献の出典がすべて詳細に記載されているので、信頼できる書籍であると同時に、深く知りたいと思った項目は適宜原著論文にあたることができました。 これからのゲノム編集のトピックを追うのが楽しみになり、私もいつかゲノム編集の研究に関わってみたいと思いました。 さき

  • 定価1,870円(本体1,700円+税10%)
    B6判 並製本 256p
    ISBN 978-4-9907308-5-7

  • 柴田潤一郎 著
    竹澤慎一郎 編
    株式会社セツロテック 監修